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お花絞り初期

今日はお花絞りを始めた頃のお話。

 

子育てに没頭していた私にとって、子育てのゴールが全くイメージできていませんでした。

 

朝は朝食の準備から始まり、バタバタとお弁当を持たせて娘二人を送迎。

帰宅したら家事を済ませて仕事へ。

 

仕事帰りは買い出しをして、夕食の段取りを終えたらお迎えの時間です。

軽く食事をして息をつく間もなくそれぞれの習いごとへ送迎の時間。

 

そして帰宅後は明日のお弁当の準備をしてお風呂へ。

 

 

書いているだけでも息切れしそうなスケジュールですが、子育て中のリアルな1日です。

 

日々は流れ流れて、いよいよ家から娘2人共が進学でいなくなると言う現実が1年後に迫ってきた頃、ようやく実感が湧いてきたのです。

 

 

時間が出来る。でも、やりたいことがない。

 

周りのお母さんたちは、やっと自由になれるね、好きな事ができるねと楽しそうです。でも私は逆でした。

 

受験勉強のサポートをしながら、頭の中は怖さでいっぱいでした。

 

子育てが終わったら何もすることがない。

打ち込めるものがない。

自信が持てるものがない。

好きなことがない。

今の仕事は何歳までできるんだろう?

年齢だけ重ねる母親になりたくない。

 

ないないづくしの44歳。

初めて自分の置かれた状況に気づかされたのです。

 

このままでは、空の巣症候群になってしまう。

 

まずは何か趣味でも持とうと探し始めた頃にSNSでお花絞りと運命の出会いを果たしました。

 

華やかにデコレーションされた堂々としたお花たち。

写真を見るだけで心が躍りました。きっと目も輝いていたと思います。

 

これは美しすぎる、しかも食べれるなんて!

感動した私はすぐにお教室を検索し、その日のうちに予約をとりました。

 

そして2023年の6月、初めてお花絞りのレッスンを受けました。

 

お教室までは片道100キロ以上、マンションの1室でどんな先生かも分からないサロン。

不安がなかったとは言えませんが、お花絞りをしたいという情熱だけで車を走らせた情景は今でもよく覚えています。

 

自宅が遠いこともあり、持ち帰りが不安だったので選んだレッスンはクッキー。

メモを必死にとりながら、念願のお花絞りを体験することを果たしたのですが私の顔は沈んでいました。

 

本当にできなかったのです。先生の説明を聞いても手が思うように動かないのです。先生の素敵なお花絞りのおかげで可愛い作品を持ち帰らせてもらい、大満足でしたが自分のできなさ加減にどんよりもしていました。

 

今まで、できることだけで日々を過ごしていたので当然です。

 

新しいことにチャレンジするのは、新しい自分に出会うこと。まさにできない私に出会えた日でした。

 

このままでは終われない、私も綺麗なお花を表現できるようになりたい。

 

2回目の予約を取り、次は薔薇を教えてもらいましたがまたもや微妙すぎる出来栄え。

 

先生のアドバイスが理解できていない、1回で改善できない、構造がイメージしきれない。

 

今思うと、決められた時間内で高みを目指しすぎていたのだと思います。

お花絞りは自主練習が必須な技術。

 

美しいものが数時間で出来上がるはずもありません。

 

そこでようやく、ちゃんと習おうと講座を探し始めたのです。

 

次回、講座を習い始めた頃のお話

お楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

翌年の2024・1月の作品です。初めてのお花絞りから約半年。上手になりたいという気持ちが技術力を引き上げました。

2023・9月 

お花絞りを2回学んだ後、自宅で作った愛すべき作品。

その頃働いていたカフェの大好きなスタッフへ差し入れしたものです。